[東京 14日] -
現在のマーケットは今なお不安定だが、2月に比べると幾分落ち着きを取り戻している。この一因はドルの下落であり、米国経済、新興国、原油市場といった懸念要因に対してドル安がクッションになっているとみられる。
米連邦準備理事会(FRB)が発表している26カ国を対象としたドルの実効為替レートは、1月20日の高値126.24から今月4日の122.16まで3.2%下落した。ドル安は、米国経済にプラスに効き、米国の利上げとドル高の影響にさらされる新興国経済への不安を和らげ、人民元の売り圧力を緩め、原油などドル建ての商品価格の反発を助ける。
とはいえ、米国経済の不透明性、金融政策の効果への疑問、中国や原油価格などのリスクオフ要因が早晩消え去るとは思わない。これら経済および金融市場の不透明性の背景には、世界経済の「成長の源泉」不足という問題があるからだ。
<前倒し需要枯渇で金融政策の効果が減退か>
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