[ワシントン 2日 ロイター] -
昨年6月のある晩、一部の共和党大口献金者が、ユタ州ディアバレーの高級リゾートで催されたカクテルパーティーに参加していた。元マサチューセッツ州知事のミット・ロムニー氏が主催した3日間の小旅行イベントの一部である。
客たちは大統領選立候補予定者6人の話を聞いてきたばかりだった。工具メーカーであるポジテックツール社のトム・ダンカン最高経営責任者(CEO)は、翌年11月の大統領選に勝利するための夢のカードについて数人の出席者と語り合っていた。大統領候補にウィスコンシン州知事のスコット・ウォーカー氏、副大統領候補にフロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員といった布陣である。
ダンカン氏自身は、オハイオ州知事のジョン・ケーシック氏をひいきにしていたが、ヒューレット・パッカード元CEOのカーリー・フィオリーナ氏にも注目していた。だが、何カ月も前から出馬の意向をほのめかしていたドナルド・トランプ氏の名前を挙げる者は1人もいなかった。
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