2016年3月2日水曜日

[26日 ロイター]コラム:「トランプ大統領」を喜ぶのは誰か

John Lloyd

[26日 ロイター] - 世界的な脅威が増大するなか、その頂点にあるのは、おどけた仕草や罵声、高笑いだ。米国は、いや世界は、不動産王ドナルド・トランプ氏が主演するリアリティショーの虜になっている。

他のすべての米大統領選候補を合わせたよりも多くのテレビ放映時間やニュース紙面が、共和党の指名獲得を目指すトランプ氏一人に度々割かれている。

この自由世界のリーダー候補は、これまで1日たりとも、いや1時間たりとも公務に就いたことはない。テレビ番組「セレブリティ・アプレンティス」のホスト役を務めていた政治家トランプ氏は、政治の現場での修業は何一つやったことがない。

それこそまさにトランプ氏が支持される理由だ。富と名声で洗い清められたトランプ氏は、現実の政治によって汚されていないのである。

トランプ氏が大統領に当選する可能性は、依然として低いとはいえ、今やありえない話ではなくなってきた。選挙結果の予測がよく当たると言われる「ファイブサーティエイト」のネイト・シルバー氏は依然としてトランプ候補の指名獲得に懐疑的だが、以前に比べれば、はるかにそのトーンは落ちている。

0 件のコメント:

コメントを投稿