2016年3月11日金曜日

[北京 10日 ロイター BREAKINGVIEWS]コラム:中国シャドーバンキング熱、「ゾンビ企業」の温床に

[北京 10日 ロイター BREAKINGVIEWS] -

中国の影の銀行(シャドーバンキング)セクターは、金融システムの中心にリスクを蓄積しつつ、市場から退出すべき「ゾンビ企業」を生き永らえさせている。

いわゆる「理財商品」への投資総額は昨年、57%増加して3兆6000億ドルにも達した。この伸びの大きさだけで十分心配に値するが、それだけでなく調達された資金の大半が、問題のある借り手を支えていることが最新のデータからうかがえる。

中国において理財商品は短期の投資先だ。通常は銀行を通じて販売され、現金のほかに国債や社債、デリバティブ(金融派生商品)が裏付け資産となる。銀行にお金を預けるよりも良いリターンが得られるとして、長らく個人投資家の間で人気になってきた。

中国政府証券預託信託清算会社が最近公表したリポートは、理財商品セクターがいかに巨大化したかを物語っている。このセクターの運用資産は過去2年で倍増し、中国の銀行預金量の約17%に達した。

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