2016年5月17日火曜日

[ニューヨーク 16日 ロイター BREAKINGVIEWS] コラム:アップル株投資、バフェット哲学からの脱皮か

Robert Cyran

[ニューヨーク 16日 ロイター BREAKINGVIEWS] -

 バークシャー・ハザウェイ(BRKa.N)を率いるウォーレン・バフェット氏のバリュー投資哲学に照らすと、アップル(AAPL.O)株は場違いな感じのする銘柄だ。バークシャーは16日、アップル株に最近11億ドル投資したことを明らかにした。これはハイテク株全般を敬遠してきたバフェット氏の投資姿勢からの決別だ。

バフェット氏が好むのは、大きなブランドを持ち相対的に割安な銘柄だ。この観点に立てばアップルは条件を満たしている。大勢のファン顧客を従え、9月16日までの1年間の予想利益に基づく株価収益率(PER)は、1500億ドルの手元キャッシュを勘案したベースで8倍弱と低い。

「オマハの賢人」、バフェット氏の投資哲学は、他の投資家が逃げ出した時に割安に買う機会をつかむという考え方に根差している。バークシャーがアップル株を買ったのは、同社が過去13年間で初めての減収を発表する直前だった。スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売が落ち込んだのは一過性のものかもしれないし、株価は魅力的で、業績が芳しくない程度なら十分買うに値しそうな水準だった。

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