2016年6月16日木曜日

[東京 16日 ロイター]焦点:日銀の苦境見透かす市場、現状維持でも円高・株安

[東京 16日 ロイター] -

 日銀が金融政策決定会合後に政策維持を公表した16日、東京市場では大幅な円高・株安が進んだ。オプション市場で多少のポジションの傾きはあったが、政策維持自体は市場の予想通り。

だが、マイナス金利政策への批判や量的拡大の限界が近づくとの見方が台頭していた市場では、「追加緩和に動きにくい」、「効果も期待しづらい」と日銀を見透かしたような声が広がり、想定以上の価格変動につながった。

<予想通りの日銀決定と予想外の相場変動>

ロイターがエコノミストらを対象に行ったアンケート調査で、日銀追加緩和時期の予想で最も多かったのは、7月の18人(約7割)。6月予想が5人と2番目だったが、調査期間(6月2─10日)後、英国の欧州連合(EU)離脱懸念が高まったことで、市場の6月緩和予想はかなり後退した状態にあった。

為替のオプション市場では、追加緩和を見込んだドル高・円安ポジションを作る動きもみられていたが、あくまでごく一部。今年4月のように、追加緩和を見込んだ「日銀プレー」が派手に起きているわけではなかった。

しかし、16日昼前、現状維持が決まったことが伝わると、東京市場では、急激な円高・株安が進行。日経平均.N225の下落幅は一時500円を超え1万5300円台まで下落。ドル/円JPY=EBSは105円半ばの水準から、104円割れと2円以上の急落となった。

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