2016年2月25日木曜日

[ワシントン 24日 ロイター BREAKINGVIEWS]コラム:米大統領選、トランプ氏優勢が示す「金の力」の限界

Gina Chon

[ワシントン 24日 ロイター BREAKINGVIEWS] -
米大統領選の共和党候補指名争いを不動産王ドナルド・トランプ氏がリードしていることは、大いなる皮肉を含んでいる。トランプ氏が得票1票に対して費やした選挙資金は共和党候補者の中で最も少ないからだ。

せめてもの救いは、資金力だけでは米大統領選に勝てないことを見せつけた点だろう。

選挙運動を繰り広げている者の多くは、この事実に気付いていないようだ。前回、現職大統領が立候補しなかった大統領選は2008年で、この時の共和党候補に比べて現在の同党候補の選挙資金は既に倍増している。センター・フォー・レスポンシブ・ポリティックスによると、08年はこの時期までに共和党候補が調達した資金は3億0600万ドル。これに対して今年は、直接集めた2億7000万ドルに加え、スーパーPAC(政治活動委員会)を通じた調達が3億5000万ドル近くに上っている。8年前、スーパーPACは合法化されていなかった。

最も資金を浪費したのはジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。確保した選挙資金1億5000万ドルのうち、約1億2000万ドルを使った挙句、支持率が低迷して先週末に選挙戦から撤退した。得票1票当たり約1320ドルを使った計算だ。

マルコ・ルビオ、テッド・クルーズ両上院議員はブッシュ氏に比べれば得票が多く、まだ選挙戦に残っている。しかしルビオ氏は得票

1票当たり260ドル、クルーズ氏は233ドルを投じてなお、過去3回の投票でトランプ氏に得票率で2桁台も水を開けられた。

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